「アップライトピアノの寿命ってどれくらい?」
「30年前の中古ピアノってあとどれくらい使える?」
「実家にあるピアノがまだ使える?」
今回はアップライトピアノの寿命について解説していきます。
ピアノの寿命には2種類あります。
・演奏者から見た寿命
・ピアノと言う製品の寿命
ピアノという製品として形を保って、最低限音が出る状態としては100年くらい持つでしょう。
しかし、演奏者にとっての寿命は30年〜40年くらいです。
詳しく解説していきます。
ピアノと言う製品としての寿命
この寿命はピアノがピアノと言う製品として形を保って、最低限ピアノらしい音を出せる期間のことをです。
メンテナスさえ怠らなければ、ピアノは100年近く形を保って、音を出すことができます。
100年の間に外装は傷がつき、弦が切れたり、ハンマーフェルトの交換が必要だったりします。
しかし、形を保って、音を出すことは可能です。
よってピアノの寿命は100年!と言うこともできます。
演奏者にとっての寿命は30〜40年くらい
演奏者にとっての寿命とは、ピアノを弾く人が心地よく、ストレスなくピアノを演奏することができる期間のことを言います。
ピアノを心地よく弾くことができる期間は約30年から40年くらいです。(演奏頻度や、メンテナスの有無によって大きく変わるので、一概には言えない)
ピアノが他のバイオリンなどと違って、寿命が短い理由はピアノの構造にあります。
ピアノには約230本の弦が張られています。(バイオリンは4本)
230本の合計の張力は20トンにもなります。その20トンの力を金属のフレームと木製の外装で支えているのです。
20トンの力がかかった状態を保つことができる限界が40年くらいというわけです。
製造から40年ほど経つと弦の張力20トンに耐えられなくなり、様々なパーツに限界がきます。交換してやり過ごすのも40年くらいが限界というところです。
限界が来ると、ピアノの音色に影響が出て、良い音が出せなくなってしまうのです。
こういった理由からピアノの演奏者にとっての寿命は30年〜40年くらいと言われて言います。
40年前の中古ピアノは寿命だから買わない方がいい?
ズバリ、お子様用のピアノとしては40年前のピアノはやめておいた方がいいです。
今から10年使うとしても、10年後には50年もののピアノになります。音もタッチもガタガタになっていることが容易に想像できます。
中古のアップライトピアノを探していると、昭和58年製くらいのものが結構出てきます。2021年現在で言うと、38年前です。
38年前のピアノなのに外装はピカピカ、弦も交換されてキラキラ!と言うことが多々あります。
しかも38年前のピアノなのに平気で30万円くらいの値札がついていることも。
最近では新品のヤマハやカワイのアップライトピアノが40万円台から購入できます。
間違っても40年近く前の寿命を迎えようとしているピアノに30万円出さないようご注意ください。
ピアノの寿命についてのまとめ
今回はピアノの寿命について解説いたしました。
基本的にはピアノの寿命は40年くらいと覚えておいてください。
50年経っても、60年経っても使えることは使えますが、演奏者にとっては満足のいく音は出しにくくなっていることでしょう。
また、35年から40年くらい前の中古のピアノに30万円とか大金を出して買うのは、かなり勿体無いので、ご注意ください。
せめて30年以内30万円くらいで探されてはいかがでしょうか?
今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。